猫を拾った No.5

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Tokyo Station photo by hobnob 2020

子供の中学受験に続き、公営住宅にも当選したので本当に幸運だと思いました。

その春には入学式の前に息子と二人でバタバタと実家を出たのは良かったのですが、「勝手なことをする」と引っ越しにあたり壮絶な親子喧嘩の末、母との関係は終わりました。

新しい旅立ちには得たものもあれば捨てなければならないものもありました。

そして親子で夢に見ていた息子の新しい学校生活が始まりました。
ただ新しい生活は始まったのは良かったのですが、知らない街で誰の助けもかりずにこれから息子をしっかり育てていかねばならない、当時はその責任感で不安に押しつぶされそうな気持でいっぱいでした。

ぶかぶかの制服に身をつつんだ息子。
教科書や辞書やクラブのウェア・スパイクなどの荷物を両手にいっぱいにし、よたよたしながら登校する息子。
忘れ物をして泣きそうな顔で帰ってきた息子。
必死で自転車で駅まで送っていきました。
また中学受験と引っ越しで貯蓄も余裕もなく、息子の持ち物は恥ずかしくないものを頑張って揃えましたが、台所用品や日用品などはダイソーなどで揃えました。
この頃を思い出すと今でもとても胸が切なくなります。

そんな時に現れたのは1匹の子猫でした。
出社途中の往来の激しい道路の真ん中でフラフラしていた小さな子猫。
危ないので近くの畑に連れていったのですが、追っかけてくるのです。
何度か戻したのですが、追っかけてきました。
かわいそうなので、とりあえず会社で誰か飼い主を探すことにし、数週間、会社の片隅においてもらっていました。
そうこうしているうちに段ボールから飛び出るようになったので、これ以上会社に迷惑を掛けられず私は決断しました。

うちで飼うしかない。

そうして小さな段ボールに入れてうちに連れて帰ったのです。
その後、私の収入が急激に増えて公営住宅に住めなくなりました。
近くのマンションを購入し、公営住宅から引っ越しすることになったのです。

招き猫なのかも知れません。

ただ収入が増えたのはありがたかったのですが、中高一貫校の学費や予備校(鉄緑会)や短期留学の費用などの教育費がどんどん増え、仕事を辞めたくても辞められない状況になっていました。

hobnob

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